長期修繕計画作成ガイドライン(国交省)には、「マンションの快適な居住環境を確保し、資産価値の維持・向上を図るためには、建物等の経年劣化に対して適時適切な修繕工事等を行うことが重要です。そのためには、適切な長期修繕計画を作成し、これに基づいた修繕積立金の額を設定し、積み立てることが必要です。」とあります。長期修繕計画の作成に当たり、外壁塗装等の修繕工事費の割合は、他の工事費と比べ高いことから、外壁の劣化状況等の調査・診断は大変重要であると言えます。
外壁調査の種類については、打診調査法、赤外線調査法に大別され、建物に応じて調査法を選択することが出来ます。
打診調査法とは、外壁を専用のハンマーで叩き、音で判別する調査方法で、ロープを使って外壁を打診する方法、足場を設置する方法、ゴンドラや高所専用車など機械を用いる方法があり、外壁を一つ一つ丁寧に叩き調査を行うので、外壁の損傷度を細かく調べられます。一方、時間が長くかかるだけでなく、費用も高くなる傾向にあります。
赤外線調査法とは、赤外線カメラを使用して外壁内部の温度差をもとに判断をする方法です。外壁が浮いていると、その部分の温度が変化するので、赤外線カメラで調べることが可能で、作業員が直接赤外線を使用する方法とドローンを利用して調査する方法があります。比較的費用が安く、時間も早く終わるという利点がありますが、打診調査法と比べると、やや精度が劣ります。また、天候や気温に左右されるので、雨天時には作業が行えない場合があります。
外壁調査をご検討中の方、ご興味のある方は、「マンション管理セミナー&無料相談会」(IN藤沢)にてセミナーテーマ:「建物調査・診断における外壁打診の有用性について」と題して、 2024年6月29日(土)、藤沢市市民活動推進センター会議室にて開催を予定しています。開催案内等詳細については、ここを クリック願います。