前回のトピクスでは、機械式駐車場に関する問題として「修繕積立金の費用不足」「駐車場空きの増大」が発生していると掲載しました。今回は、この2つの問題について詳しく掲載していきます。
「修繕積立金の費用不足」における、機械式駐車場との関係は次のようです。
・竣工当初の30年間の長期修繕計画には、機械式駐車場の修繕は含まれているが「更新工事」は 計画期間外のため含まれていなかった。その後の長期修繕計画見直し時に「更新工事」が追加され資金不足になった。
・機械式駐車場の収益の大半を管理費に充当したため、更新工事時期の修繕積立金が不足した。
・駐車場使用料を見直していなかった。
また、「駐車場空きの増大」は、次のようです。
・居住者の高齢化に伴い、自家用車を手放す、あるいは、時代の流れとして車を所有しない世代の増加により駐車場の空きが増えた。
・近隣駐車場の料金の方が、駐車場使用料より安くなり空きが増えた。
これらに対して、「修繕積立金を値上げ」「使用料を管理費から修繕積立金に回す」「駐車使用料を値上げ」「機械式駐車場を撤去」「駐車使用料の値下げ」で対応すれば良いのではと思われるかもしれませんが、各マンションでの駐車場のタイプ、構成、立地場所、マンションのブランドの考え方が異なるため、一律的な解決策はありません。
高経年化マンションでは、建て替え、再生、敷地売却などが話題になることが多いですが、機械式駐車情を持つマンション管理組合にとっては、駐車場の更新、撤去、問題を考えることが身近の課題として挙げられます。
次回以降に、「更新資金不足」、「駐車場空き問題」に関してもう少し、深掘りしていきます。このような、課題を抱えておられる管理組合の方は、当N P Oにご相談ください。